【漢方薬メーカー毎の違い】について、大手5社を徹底比較!!!
【牛車腎気丸で冷え性と頻尿にサヨナラ!抗ガン剤との併用も解説!】
renoba
はじめに
- 牛車腎気丸は、その名の通り、主に腎の機能をサポートし、体の内側から健康を取り戻すことを目的とした漢方薬です。
- 腎は体内の水分バランスやエネルギーの管理を行っており、その機能が低下するとさまざまな不調を引き起こします。
- 牛車腎気丸は、このような腎に起因する症状に対して広く用いられており、特に冷え性や頻尿、尿漏れの改善、さらには全体的な体力の回復に寄与します。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん):107
効果効能
コタロー、クラシエ
- 体力中等度以下で,疲れやすくて,四肢が冷えやすく尿量減少し,むくみがあり,ときに口渇があるものの次の諸症:
- 下肢痛,腰痛,しびれ,高齢者のかすみ目,かゆみ,排尿困難,頻尿,むくみ,高血圧に伴う随伴症状の改善(肩こり,頭重,耳鳴り)
ツムラ
- 疲れやすくて、四肢が冷えやすく尿量減少または多尿で時に口渇がある次の諸症:
- 下肢痛、腰痛、しびれ、老人のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ
こんな人に使ってほしい
- 牛車腎気丸は、体を内側から温める効果があり、特に冷え性の方におすすめです。体全体の血行を促進し、冷えによる不快感を和らげます。
- また、夜中に何度もトイレに起きる夜尿症の症状緩和にも役立ちます。
- 東洋医学では、腎は体のエネルギーを司る重要な臓器とされています。牛車腎気丸は腎の機能をサポートし、性機能の改善や水分代謝の調整など、体全体の健康状態を向上させるのに役立ちます。
どこで手に入る?
錠剤タイプ
1日3回、1回4錠になっています。1日12錠なので20日分計算になります。
どんな薬?
構成生薬
- 牛膝(ごしつ)、車前子(しゃぜんし)、桂皮(けいひ)、附子(ぶし)、地黄(じおう)、山茱萸(さんしゅゆ)、山薬(さんやく)、牡丹皮(ぼたんぴ)、茯苓(ぶくりょう)、沢瀉(たくしゃ) で構成されています。
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)に牛膝と車前子を加えたものになります。
- 八味地黄丸:桂皮、附子、地黄、山茱萸、山薬、牡丹皮、茯苓、沢瀉
八味丸を基にした方剤になります。
八味丸の症状があり、さらに下肢の痛み・しびれ・むくみを伴う方に使う感じになります。
生薬ごとの役割
- 牛膝(ごしつ):生薬の効き方を下方向へ引っ張っていく作用があります。下焦の痛みを取り除いてくれます。
- 下焦:腰とか膝とか下半身の事です。
- 車前子(しゃぜんし):利水作用があり、排尿を促してくれます。六味丸や八味丸での利尿作用を強化してくれていると考えるとよい感じ。
- 桂皮(けいひ):シナモンです。体表面を温めつつ水の流れをよくしてくれます。
- 附子(ぶし):トリカブトです。補陽作用があり陽虚の要薬です。身体を内側から温めつつ痛みを取り除いてくれます。
- 六味丸(ろくみがん):
- 地黄:滋陰(じいん)しつつ虚熱(きょねつ)を改善してくれます。熟地黄を使う事でより補血してくれます。
- 虚熱:陰(いん)が不足することで相対的に陽(よう)が過剰となりのぼせや乾燥などの症状が生じてきます。
- 山茱萸:非常に酸っぱくて、固渋薬として有名な生薬です。肝と腎を補益し、身体から体液(汗や尿など)などが漏れ出ないようにします。腎陰虚による頻尿・夜尿、耳鳴りや下肢の倦怠感、痛みを軽減してくれます。
- 山薬:ヤマイモです。滋養強壮作用があり、脾虚と腎虚に使われます。不消化物がまじってしまうような下痢にも使われます。
- 牡丹皮:駆瘀血薬です。炎症を抑えつつ虚熱に対応しています。
- 茯苓:利水薬です。浮腫みなどを伴う乏尿に使われます。沢瀉と協力して利尿作用を強化します。安神作用もあるため不眠や動悸にも使われます。
- 沢瀉:利水薬です。湿熱をさまし、痰飲を取り除きつつ、地黄・山茱萸・山薬と協力して補腎陰作用を示します。
- 地黄:滋陰(じいん)しつつ虚熱(きょねつ)を改善してくれます。熟地黄を使う事でより補血してくれます。
注意点
牛膝
- 子宮収縮作用があるため妊娠中の服用はしないほうが良いでしょう。
附子
- そのままでは非常に猛毒です。修治(しゅうち)することで減毒化して使っています。陽虚が無い人には不適です。妊婦にも使いません。
- 煎じ薬として使う場合は長時間煎じて減毒化する必要があります。
- 中毒症状として、しびれ、めまい、発汗、よだれ、悪心などを起こし、酷い時には動悸、不整脈、痙攣、意識障害など生じます。
山薬
- ヤマイモのためヤマイモアレルギーのある方には注意が必要です。
- 生でダメな方と火を通してもダメな方が居る様子で、火を通していれば問題ない方は注意しながら飲む事が出来るかも知れません。1/3包など量を減らして飲むなどの方法があります。
鑑別していく方剤
八味地黄丸(はちみじおうがん)/八味丸(はちみがん)/7
- 桂皮(けいひ)、附子(ぶし)、地黄(じおう)、山茱萸(さんしゅゆ)、山薬(さんやく)、牡丹皮(ぼたんぴ)、沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)で構成されています。
- 牛車腎気丸よりむくみが目立たず、足腰の痛みまでない場合はこちらかもしれません。
六味丸(ろくみがん)/六味地黄丸(ろくみじおうがん)/87
- 地黄(じおう)、山茱萸(さんしゅゆ)、山薬(さんやく)、牡丹皮(ぼたんぴ)、沢瀉(たくしゃ)、茯苓(ぶくりょう)で構成されています。
- 歴史的背景としては八味丸から六味丸が生まれた様です。腎虚にはなっているけど陽虚はなく、冷えもない人用にと開発された様です。
その他
抗がん剤との併用について
- 大腸がん治療で使われるオキサリプラチン、パクリタキセルという薬による末梢神経障害を優位に改善することが示されています。予防効果もあるようです。
- どうも人間に効かせようとすると用量を増やす必要がある様子。
- 特に冷感過敏には強く効果を示すようです。(附子がそのために入っているから当然に思いますが…)
- また、抗がん剤による細胞増殖抑制作用には影響を与えないとされています。(抗がん剤の邪魔はしないという事です。)
雑多
- 牛膝に含まれる成分がTNFーαの発現を抑制することで筋肉量の減少に有効とされる。
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