基礎理論

【漢方薬の副作用とアレルギーの基本!】注意点や予防策を簡単解説!

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はじめに
  • 漢方薬は、自然界から抽出された成分を用いて体のバランスを整えることを目的とした伝統医学の一形態です。
  • 古来より東洋医学の中心として用いられてきた漢方薬は、多くの人々にとって健康管理や病気治療の手段として信頼されています。
  • しかし、自然由来であるからといって、副作用やアレルギー反応が起こらないわけではありません。
  • 今日はこの漢方薬の副作用とアレルギー、そしてその対処法や治療法について、私なりの考察を述べていきたいと思います。
そもそも漢方薬とは?

漢方薬について

  • 漢方薬は、体内の気、血、水のバランスを整え陰陽の調和を目指します。
  • この理念に基づき、個々の体質や病状に合わせた複合的な処方が行われます。
  • 漢方薬は、自然界の植物動物鉱物から抽出した成分を組み合わせて作られています。
  • これらは、単一の成分ではなく、複数の成分が複雑に作用し合うことで、その効果を発揮します
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西洋薬との違いとして最も大きいものは、 複数成分 を含む事ですね。

単一成分ではなく、複数成分だからこそ複雑に絡みあう作用が期待できるとも言えます。

漢方薬の副作用

一般的な理解

  • 漢方薬が自然由来であるとはいえ、全ての人にとって完全に安全であるわけではありません。
  • 漢方薬の副作用は、その成分によって異なり、全ての人に同じ影響を与えるわけではありません
  • 使用する生薬の種類組み合わせ個人の体質や既往症によって異なります。
  • 一般的には胃腸の不調めまい頭痛などが報告されています。
  • これらの症状は、漢方薬の成分が個々の体質に合わない場合や、推奨される用量を超えて使用した場合に発生することが多いです。

具体的な副作用例

胃腸への影響

腹痛と下痢

  • 一部の漢方薬は、胃腸を刺激し、不快な腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
  • これは、特定の生薬が消化器官に強く作用するためです。
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大黄(だいおう)によるによる腹痛などが有名でしょうか。冷えている人に使うと食欲が低下したり、酷い腹痛が生じたりします

連用による耐性の形成にも注意が必要だと思います。

消化不良

  • 漢方薬を摂取することで、胃のもたれや消化不良を感じることがあります。
  • これは、生薬が胃液の分泌を促進し過ぎたり、逆に抑制したりすることによって起こります。
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地黄(じおう)や麦門冬(ばくもんどう)などの粘っこい生薬は、胃もたれや消化不良などを感じさせることがあるようです。

皮膚への影響

蕁麻疹や発疹とかゆみ

  • 蕁麻疹は、皮膚が突然赤く腫れ上がり、強いかゆみを伴う状態です。
  • 漢方薬に含まれる特定の生薬(しょうやく)に対する直接的なアレルギー反応を示すことで、皮膚に発疹やかゆみが生じることがあります。
  • この反応は、体が特定の生薬成分を異物と認識し、免疫反応を起こすために発生します。
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こちらはすべての生薬にあてはまると言えるのではないでしょうか。

しかし、食べ物由来の物も多く存在するため同系統の食べ物や苦手とする食べ物、あるいはヤマイモなどの元からアレルギーのある物は避けた方が良いでしょう。

その他の副作用

頭痛やめまい

  • 漢方薬を摂取した後に頭痛やめまいを感じることがあります。
  • これは、血行を促進する生薬が原因で起こることがあり、特に血圧に問題がある人に見られる副作用です。
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川芎(せんきゅう)などがこれに該当するでしょうか。血剤でありながら気を走らせるために起こるようです。

注意点と対処法

正しい用量の遵守

  • 医師や薬剤師の指導のもと、推奨される用量を守りましょう

摂取の中止

  • 副作用を感じた場合は、直ちに漢方薬の摂取を中止してください。

専門家への相談

  • 副作用の症状が続く場合は、医師や薬剤師などの専門家に相談し、アドバイスを受けてください。

予防策

専門家による指導

  • 漢方薬を始める前に医師や薬剤師と相談し、個人の体質や既往症に合った漢方薬を選択してください

少量からの開始

  • 新しい漢方薬を試す際は、まず少量から始めて体の反応を観察し、徐々に量を増やしていくことが推奨されます
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1日3回から服用するのではなく、1日1回や1回に1/3包など少量から始めることで万が一、身体に合わなかったとしても少量の摂取に留まるため副作用も軽度で済む可能性があります

まとめ

  • 漢方薬は、正しく使用すれば多くの健康問題に対して有効な選択肢となり得ます
  • しかし、その利用には、副作用やアレルギー反応のリスクを理解し、適切な予防策を講じることが不可欠です
  • 専門家と綿密に連携し、自身の体と誠実に向き合うことで、漢方薬を安全に、そして効果的に活用することが可能となります。
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いかがだったでしょうか?

漢方薬とその副作用について概要をざっくりと纏めました。

さらに特定の生薬についての切り口は別の記事を書いているのでそちらを参考としてください。

ABOUT ME
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漢方を学んでいる薬剤師
"元"漢方薬・生薬認定薬剤師です。
漢方の魅力に取りつかれ漢方の魅力を発信しようと決意し、漢方のブログを書き始めました。
初心に帰って再度漢方を学んでいる真っ最中なので同じように漢方勉強したい方や漢方が気になる方に少しでも情報を届けられたらと考えています。
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