漢方薬

風邪に早期対応!桂枝加葛根湯の力

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はじめに
  • 風邪の初期症状に迅速に対応することができ、症状の悪化を防ぎます。
  • 体を温めると同時に、発汗を促すことで体内の邪気を排出し、自然治癒力を高める効果があります。
  • 風邪による筋肉の痛みやこわばりに対しても効果的です。
  • 風邪の初期だけでなく、肩こりや首の痛みにも使用できる多機能性。

桂枝加葛根湯(けいしかかっこんとう):TY-027

効果効能

東洋

  • 身体虚弱なものの風邪の初期で、肩こりや頭痛のあるもの

こんなひとに使ってほしい

  • 葛根湯を飲みたいけれど麻黄が入っていて困る人に。
    • 麻黄で消化器症状が出る人
    • アスリートなどドーピング検査に引っかかると困る人

どこで手に入る?

細粒タイプ

  • 桂枝湯や桂枝加葛根湯、葛根湯などはお湯に溶いて飲む方が効果的なため粉タイプがオススメです。

錠剤タイプ

  • 探した感じではなさそうですね。粉が苦手な方には辛いところです…。
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大手の漢方メーカーが取り扱ってないため手に入りにくいかもしれません。

医師に処方してもらうときもシステム的にオーダー出来ないこともあるかもしれません。

どんな薬?

構成生薬

  • 葛根(かっこん)、桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)、甘草(かんぞう) で構成されています。
  • 桂枝湯に葛根を加えたものです。
    • 桂枝湯(けいしとう):桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)、甘草(かんぞう)
  • 葛根湯から麻黄を除いたものとも言います。
    • 葛根湯(かっこんとう):葛根(かっこん)、麻黄(まおう)、桂皮(けいひ)、芍薬(しゃくやく)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)、甘草(かんぞう)

生薬ごとの役割

  • 桂皮 :温める作用があります。体表面の寒邪(冷えとか寒気とか)を発汗させて追い出そうとします。
  • 大棗 + 生姜 + 甘草:麻黄が胃への負担大きいためこれらを併用することで消化器を労わってくれています。生姜は温める効果もあります。
  • 葛根:首や肩の血流をよくしてくれます。
    血流の低下は痛みを引き起こす原因となるため血流改善の結果として肩凝りがよくなるのはわかりやすいと思います。
  • 芍薬:頭痛などの痛みを軽減してくれます。平滑筋への血流を増加させて筋肉を緩める作用があります。麻黄の効果にブレーキをかける作用もあります。

注意点

甘草

  • 偽アルドステロン症という副作用を生じることがあります。
    • 高血圧・むくみ・カリウム低下などが現れることがあります。気になる症状が出現したときは医師・薬剤師に相談してください。
    • 血液検査をすることで低カリウムについては分かります。

似たような漢方薬

葛根湯(かっこんとう):1

  • 葛根、麻黄、桂皮、芍薬、大棗、生姜、甘草 で構成されています。
  • 麻黄が追加されている分、発汗作用が強化され、寒邪を追い出す力に優れています。
  • 詳しくは葛根湯の記事を参照してください。

桂枝湯(けいしとう):45

  • 桂皮、芍薬、大棗、生姜、甘草 で構成されています。
  • 桂枝加葛根湯の元となっている漢方薬です。
  • 葛根が入っていないので肩凝りへの対応力は劣ります。
ABOUT ME
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漢方を学んでいる薬剤師
"元"漢方薬・生薬認定薬剤師です。
漢方の魅力に取りつかれ漢方の魅力を発信しようと決意し、漢方のブログを書き始めました。
初心に帰って再度漢方を学んでいる真っ最中なので同じように漢方勉強したい方や漢方が気になる方に少しでも情報を届けられたらと考えています。
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