漢方薬

全身のだるさに効く: 健康回復への新たな一歩

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はじめに
  • 風邪をこじらせてしまった、体力が落ちてしまった…そんなあなたへ、漢方薬『人参養栄湯』をご紹介します。
  • 体調を整え、健康な状態へと導くこの漢方薬は、全身のだるさや食欲不振、冷え性など、体力が上がったときに特に有効です。
  • この記事では、人参養栄湯の使い方、効果、注意点について深掘りします。
  • 以前紹介した十全大補湯の親戚筋っぽい薬です。
    • つまり気血両虚の状態があると言えます。
  • 名前がすごく似ていますが人参湯とは別物です。

人参湯(にんじんとう)

  • 人参、乾姜、甘草、白朮
    • お腹の冷えにフォーカスしている方剤。
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同じ人参が入っていますが別の方剤として考えます。

人参養栄湯

効果効能

  • ツムラ、クラシエ、オースギ:病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血

こんな人に使います

  • 疲労倦怠食欲不振、寝汗、貧血 などに使われます。

どんな薬?

構成生薬

  • 人参(にんじん)、黄耆(おうぎ)、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、炙甘草(しゃかんぞう)、熟地黄(じゅくじおう)、当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、五味子(ごみし)、遠志(おんじ)、陳皮(ちんぴ)、桂枝(けいし) で構成されています。
    • 人参+白朮+茯苓+甘草:四君子湯がまるまる入っています
      • 気虚の基本方剤です。
    • 地黄+当帰+芍薬:四物湯去川芎が入っています。
      • 血虚の基本方剤です。

生薬ごとの役割

  • 人参+黄耆:参耆剤と呼ばれています。
    • 人参+白朮+茯苓+甘草:四君子湯がまるまる入っています。
  • 地黄+当帰+芍薬:四物湯の加減方で川芎が取り除かれています。
  • 白朮+茯苓:利水生薬で消化管の水分吸収にはたらきかけてくれます。
  • 桂皮:身体を温めて利水を助けてくれる。
  • 五味子:酸っぱい生薬で汗などが漏れ出ていくのを防ぎます。
  • 陳皮:理気(りき)剤です。(川芎も理気作用を持っていますが人参との組み合わせによるのぼせが起こらないようにしている?)
  • 遠志:

注意点

  • 人参:のぼせてしまう方が出たりします。
  • 地黄:食欲不振や胃が重たい感じがするなどの消化器症状が出現することがあります。
    • 食後に服用するなどすると軽減されることがあります。

疲れに効くという視点でみたとき鑑別していく方剤

四君子湯(しくんしとう):

  • 人参、甘草、白朮、茯苓、(生姜)、(大棗)
  • 気虚の基本ユニットです。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう):41

  • 人参、黄耆、甘草、白朮、当帰、柴胡、升麻、生姜、大棗、陳皮
  • 補中益気湯の詳しい説明は別の記事をご覧ください。

六君子湯(りっくんしとう):43

  • 人参、甘草、白朮、茯苓、陳皮、半夏、(生姜)、(大棗)
  • 四君子湯に陳皮、半夏を追加した方剤です。

十全大補湯(じゅうぜんだいほとう):48

  • 人参、甘草、白朮、茯苓、地黄、芍薬、川芎、当帰、桂皮、黄耆
詳しくはこちら
体力回復の強い味方、十全大補湯の効果と活用法の解説
体力回復の強い味方、十全大補湯の効果と活用法の解説

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漢方を学んでいる薬剤師
"元"漢方薬・生薬認定薬剤師です。
漢方の魅力に取りつかれ漢方の魅力を発信しようと決意し、漢方のブログを書き始めました。
初心に帰って再度漢方を学んでいる真っ最中なので同じように漢方勉強したい方や漢方が気になる方に少しでも情報を届けられたらと考えています。
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