【漢方薬と西洋薬の違いを徹底比較!漢方薬剤師が分かりやすく解説】
漢方薬のメリットとデメリット
長所
個別化し、体質に合わせていく
- 漢方は患者一人ひとりの体質や病状に応じた治療を提供します。
- これにより、個々の健康状態に最も適した治療法を選択することができ、より効果的な結果を期待できます。
心身のバランスを整える
- 漢方薬は身体だけでなく、心の状態も考慮に入れた治療を行います。
- ストレスや精神的な不調も治療の対象とし、全人的な健康の向上を目指します。
予防と体質改善
- 漢方は病気の予防や体質の改善にも焦点を当てています。
- 長期的に健康を維持し、病気になりにくい体を作ることを目的としています。
僕が漢方をオススメしているのは、病気になる前の状態である未病のタイミングで治療を開始することで長く健康を維持できると考えているからです。
また体質改善効果もあり、根本原因を治療していくことで薬の要らない状態に戻してあげられる可能性を秘めている点が素晴らしいと考えています。
短所
効果の実感まで時間がかかる場合がある
- 漢方薬は即効性を期待することが難しく、効果を実感するまでに時間がかかることがあります。
- 症状によっては、数週間から数ヶ月の継続使用が必要になる場合もあります。
特に体質改善を目的としている場合はどうしても時間がかかることが多いです。
もちろん芍薬甘草湯の様な即効性のある漢方薬も存在します。
品質のバラツキ
- 生薬の産地や収穫時期、製造過程によって品質にバラツキが生じることがあります。
- また、誤った使用や不適切な組み合わせによる副作用のリスクも否定できません。
診断を間違えて、身体が冷えているのに冷やす薬を入れたり、熱がこもっているのに温める薬を入れたり逆のことをすると副作用が出やすくなります。
専門的な知識が求められる
- 効果的かつ安全に漢方薬を使用するためには、専門的な知識や経験が必要です。
- 正しい診断と適切な処方を受けるためには、信頼できる専門家を見つけることが重要です。
漢方ではその人の体質や症候である『証(しょう)』を見ながら治療をしていきますが、一朝一夕で身につくものではないため知識や経験が必須です。
風邪には葛根湯!とか便秘なら大建中湯!など機を逸した使い方をしたり、そもそも使う方向性が間違っていると効かないのに飲ませ続けられてしまう事になります。
漢方薬まとめ
漢方薬はその独自のアプローチにより、多くの人々に支持されていますが、使用する際にはそのメリットとデメリットを十分に理解し、適切な判断が求められます。
個別化された治療と全人的なアプローチは大きな魅力ですが、効果を実感するまでの時間や治療結果の予測不可などの側面も考慮する必要があります。
最終的には、漢方薬を含むあらゆる治療法を選択する際には、専門家のアドバイスを求め、自身の健康状態やニーズに最も合った方法を選ぶことが重要です。
漢方のメリットとデメリットをざっくりとながら理解していただけたでしょうか?
僕自身の感想としては、個別化された治療は漢方薬の方がやはり群を抜いていると思います。十人十色と言う言葉があるように十人居れば十通りの治療法があると考えています。
結論
漢方薬と西洋薬は、それぞれにメリットとデメリットがあります。
適切な健康管理を行うためには、これらの違いを理解し、自身の状態やニーズに合った治療法を選択することが重要です。
病状や体質に応じて、漢方薬と西洋薬を適切に組み合わせることで、より効果的な治療結果を得ることができるでしょう。
治療の選択肢が増えることでより良い治療へと結びつくと考えています。
漢方薬が苦手な方が多いと思うので、僕自身はその懸け橋になれればと思って勉強し、皆さんにアウトプットしています。