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【小半夏加茯苓湯でつわりを乗り切る!妊婦さんにも安心安全な薬!】
renoba
はじめに
- つわりや吐き気で辛い時期を過ごしている妊婦の方へ、その悩みを和らげる漢方薬があることをご存知でしょうか。
- 小半夏加茯苓湯は、特につわりや吐き気が強い妊婦さんに対して効果的です。
- 食事が進まない、胃の不快感がつづく…そんな時に試してみてはいかがでしょうか。
- 本記事ではその効能や使い方、注意点について詳しく解説しています。
- 漢方薬のうち吐き気止めとして使えるものはあるのか?
- いろいろありますが、対症療法的に使える小半夏加茯苓湯を取り上げたいと思います。頓服です。根本原因を治療するものではないので長期間飲むものではないです。はい。
- 次回は関連する漢方で半夏厚朴湯を取り上げたいと思います。(筆者がよくお世話になる方剤です)
小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう):21
効果効能
ツムラ
- 体力中等度の次の諸症:
- 妊娠嘔吐(つわり)、そのほかの諸病の嘔吐(急性胃腸炎、湿性胸膜炎、水腫性脚気、蓄膿症
こんな人に使えます
- 妊娠嘔吐(つわり)、悪心、嘔吐 などに使えます。
- 妊娠時に使える薬で頼もしい漢方薬の1つですね。
- 3味しか入っていないので即効性も期待できます。
- 痰飲(たんいん)の胃気上逆(いきじょうぎゃく)に使われる薬です。
本来であれば胃から腸へと下方向(順方向)へ飲食物は降りていくものですが、何らかの原因で湿痰(しつたん)が胃のほうに溜まっており上方向(逆方向)に吹きだそうとした結果吐き気へとつながります。- 胃内停水:人によっては横になった状態でお腹を押すとポチャポチャと水が入ってるような音がしたりします。
自分の場合は飛び跳ねると胃の方でポチャポチャいってます。水分の摂りすぎか、水分を腸管の方へ押し出す力が低下しているんだろうなと。日本人は湿が溜まりやすいタイプなので水を捌くのが下手だそうです。
どんな薬?
構成生薬
- 生姜(しょうきょう)、半夏(はんげ)、茯苓(ぶくりょう) で構成されています。
- 元々は小半夏湯(しょうはんげとう)に茯苓を追加して、さらに吐き気止めの効果を向上させたそうな。
- 小半夏湯:生姜(しょうきょう)、半夏(はんげ)で構成されています。
生薬ごとの役割
- 痰飲による吐き気に用いられる方剤です。
- 半夏:燥湿(そうしつ:湿を乾かす)する効果がある生薬で、湿痰を乾かしてくれます。気滞(きたい:気が動かなくなって停滞している状態)や上逆(じょうぎゃく:気が上へと突き上げるような状態。
マーライオン的な(本来 気は体をぐるぐると回っている))を降ろす効果もあります。 - 生姜:半夏とともに温めてくれる生薬です。冷えからくるような吐き気を抑え、順方向へと消化管の動きを助けてくれる効果があります。
- 半夏の毒性を軽減してくれる効果も期待されて配合されています。(半夏単体では非常にえぐみのある生薬で、半夏自身は修治(しゅうち:弱毒化)されていますがえぐみが酷い。食べるとえづきます。)
- 茯苓:言わずとも知れた利水(りすい:西洋医学的な利尿とは異なり、不要な水分を捌く)に使われる生薬です。消化管や組織から不要な水分を捌いてくれます。
- (胃から水分を取り出して脾へ送り、脾から肺へと津液を送りだして、全身へと水分を巡らせる感じです。)
注意点
- 注意として、痰や湿の病態以外に用いるものではありません。胃陰虚(いいんきょ:胃の津液不足により順方向の蠕動運動低下が起こり食欲低下などが起こっている状態)や胃熱(胃の中に熱がこもった状態で冷ますために津液が使用されて胃陰虚へと至ってしまう病態)によるものには使わないでください。
- 上記でも述べましたが、不要な水分を温めて乾かしたり、尿として排出しようとしたりする方剤です。すでに胃に熱があり、水分不足の状態を乾かしにかかれば余計に悪化するのは目に見えています。
- 舌診(ぜつしん)で舌が赤っぽいなどで見分けられたりします。熱がこもっている状態と見ます。(舌診に頼りすぎると足元をすくわれるそうです。あくまで参考程度にした方がよさそう。)
似たような漢方薬
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):16
- 生姜(しょうきょう)、半夏(はんげ)、茯苓(ぶくりょう)、厚朴(こうぼく)、蘇葉(そよう)で構成されています。
- 小半夏加茯苓湯に厚朴と蘇葉を追加した方剤になります。
- 小半夏加茯苓湯の証に更に痰飲があり、気滞もある ような方に使われます。
- 詳しくは、半夏厚朴湯の記事をご覧ください。
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