【『薬屋のひとりごと』を漢方薬剤師が読み解く】気になる所3選!
生薬(しょうやく)の保管方法について皆さんも詳しくなっていただけたでしょうか?
漢方薬を調合する上で生薬の保管は大事なテーマの1つです。
よくよく見ると何かしらの生薬が吊って乾燥・保管されていますね。
ちなみに実体験として…
梅雨の時期に1月分処方された薬を半年かけて飲んでいた人が、
虫がたくさん湧いているじゃないか!交換しろ!!!
とクレーム入ったときは耳を疑いましたよホントに…
間違った保管方法で、飲み方も勝手に変えて虫が湧いたにも係わらず、そちらのせいだ!と言う論法でした。
5月~12月という高温多湿の時期に室内でほったらかしにすれば美味しそうな匂いに誘われて虫が食べに来るのも道理です。たぶんカビも生えてるだろうなと。
交換できません。と丁重にお断りしたら出るところに出るぞ!と恐喝紛いのことをおっしゃってましたね。
ちなみにそれ以来連絡はございません。
まあ一般常識がある方に問えば自分のおかしさが分かる話と諦めたのかと思われます。
普段から服薬指導時の煎じ薬の保管方法として、
煎じ薬の生薬が入った袋を見せながら木の枝や葉っぱ、根っこや果実などグルメ好きな虫が食べたがるものが入っています。
そのまま部屋に放置していると虫が大量発生してしまうためジップロックなどの密閉できる袋などに数日分ずつ入れて出来れば冷凍庫に、あるいは冷蔵庫に保管してください。
と伝えています。
コミック内には他にも気になるところはありますが今回はこの辺でペンを置きたいと思います。他の巻の気になるところもあるのでそちらを書いていきたいと思います。
どうだったでしょうか?
薬剤師や漢方薬剤師として見たときにはこうやって見えてるのかー と普段とは違う視点で漫画を楽しんで読めると思います。
ぜひ今後も皆さんと一緒に漢方について学んでいけたらと思います。
では再度宣伝をば……
コミック版はこちら!読書用、観賞用、布教用と揃えても問題ないです。