【『薬屋のひとりごと』を漢方薬剤師が読み解く】気になるところ4選!part2

では、4つ目!!!


上級妃たちの所属している場所と対応する色について述べているシーンですね。
猫猫が「五行にちなむなら~~~」と話している”五行(ごぎょう)”とは何なのか?というところについて少し深堀していきたいと思います。
漢方における五行(ごぎょう)とは?体と自然を繋ぐ五つの視点
漢方の世界では、自然界と人体のつながりを理解するために「五行(ごぎょう)」という理論が用いられます。
五行とは「木・火・土・金・水(もく・か・ど・こん・すい)」の5つの要素を指し、それぞれが自然界の現象や体の臓腑、感情、季節などと対応しています。
五行 | 臓腑 | 季節 | 感情 |
---|---|---|---|
木 | 肝・胆 | 春 | 怒 |
火 | 心・小腸 | 夏 | 喜 |
土 | 脾・胃 | 土用 | 思 |
金 | 肺・大腸 | 秋 | 悲 |
水 | 腎・膀胱 | 冬 | 恐 |
これらは互いに「生み出す(相生(そうせい))」と「抑える(相剋(そうこく))」という関係を持ち、バランスがとれていることで健康が保たれます。たとえば「肝(木)が弱れば脾(土)を傷つける」など、体の不調も五行の関係で説明されるのです。
漢方では、この五行の調和を大切にし、体質や症状の原因を全体の流れから見立てて治療を行うのが特徴です。

五行に各臓器を当てはめて、互いに助ける関係にあるのか、抑制する関係にあるのか と考えながら病態を考えて治療します。

そもそも臓腑(ぞうふ)ってどういう意味ですか?

臓:充実した臓器(中身が詰まっている)
腑:中空の臓器(普段は中に何もない状態)
と考えてもらうと分かりやすいです。
ちなみに、「五臓六腑に染み渡る!」の五臓六腑(ごぞうろっぷ)というのは上の表の臓腑から来ます。
よくよく見ると六腑ないじゃん!?って気づいた方は割と鋭いです。
上記にはない三焦(さんしょう)が6つ目にあたります。

いろいろな分類があるんですね。
もともとの話にある色とはどういった関係があるんですか?

五行にも臓器との関係性を示すものや色や鉱石を分けるものまでいろいろあります。自分でも少し調べてみましたが…どうも鉱石(宝石)の関係性ではなく、方角と色を表している様子です。
ここまでの公開されている内容では後宮の全体像は紹介されていないためあくまでも想像で話を進めていきたいと思います。
五行と方角、色についての対応一覧
方角 | 五行 | 季節 | 色 | 動物(四神) |
---|---|---|---|---|
東 | 木 | 春 | 青・緑 | 青龍(せいりゅう) |
南 | 火 | 夏 | 赤 | 朱雀(すざく) |
西 | 金 | 秋 | 白 | 白虎(びゃっこ) |
北 | 水 | 冬 | 黒 | 玄武(げんぶ) |
中央 | 土 | 土用(季節の変わり目) | 黄 | — |

この表から何が言いたいかというと、帝がいる場所を中央として、東西南北に宮が建設されていたと仮定すれば…
玉葉妃は赤、梨花妃は青、淑妃は黒、里樹妃は…

残った…白!ということですね?

そうなります。なので猫猫が桃色は玉葉妃の赤と被ってる と言ったのかな???と想像しています。
(細かい設定がどこかにあればもう少し深堀出来そうなのですが…誰か知ってますかね?)
最後に!
今回の記事内容はどうだったでしょうか?
いろいろと語ってきましたがそんな目線もあるんだなー?と思いながら読んでいただけたなら幸いです。
実はもっとアレルギーの話だったり、たわわに実る果実の話が気になったり、猫猫流の壁ドンも面白いのですが今回はこの程度で終わりたいと思います。
アレルギーの話だけ別個で取り上げてもいいかもしれませんね…。
こんなのも気になる…
・猫猫が渾身の壁ドン!!!

・ガチギレ猫猫…後ろの女性ぶるってる…やったことがやったことなのでね…。

・毒見しているシーン…恍惚としている場面もいいですよね。

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ではこの記事を見て面白かったと思っていただけた方は是非実際の漫画を見て楽しんでください。
すでに持っている方は、へー?漢方って奥深いんだなーと見ていただけると良いかと思います。
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