風邪症状に使える漢方
風邪症状は色々あってそれぞれに合わせた方剤選択が必要になっていきます。そもそも風邪(かぜ)って、風邪(ふうじゃ)がやってきた!って事です。風邪(ふうじゃ)については今後勉強してまとめていこうと思います。
症状としては 咳、鼻水、熱、喉の痛み、頭痛、寒気 などなど。1つだけだったり複数合わさったり実に嫌な奴です。ご自身の症状に合わせた方剤を選んでください。後から買いに行くのは割としんどいので常備薬として買い置きしておくのが吉だと思っています。風邪ひいてから買いに行くとウイルスや細菌をまき散らすしね…。
まだまだいっぱいある。派生も含めるとすごい種類に…。どんどん増やしていく予定です。傷寒論なども読み込んでさらに内容をブラッシュアップしていく予定です。(まだまだ追いつかない…)
桂枝湯(けいしとう):45
- 桂皮4 芍薬4 大棗4 生姜1~1.5 甘草2
軽い風邪薬。軽く発汗させて体を温め、頭痛を取り除き、食欲つけてくれるような風邪薬。
基本方剤的存在。ここからいろいろ派生していく。
葛根湯(かっこんとう):1
- 葛根4~8 麻黄3~4 桂皮2~3 芍薬2~3 大棗3~4 生姜1~2 甘草2
肩、頚部の凝りを訴えるような風邪症状に効く。肩こりにも使われる。
風邪には葛根湯!ってよく言われる一般的にも有名な方剤。桂枝湯に葛根、麻黄が追加されている
葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい):2
- 葛根4 麻黄3~4 桂皮2 芍薬2 大棗3 生姜1 甘草2 川芎2~3 辛夷2~3
葛根湯の証で、頭痛と鼻詰まりがあるもの。
葛根湯に川芎と辛夷が追加されている。(桂枝湯に葛根、麻黄、川芎、辛夷が追加されてるとも言える。)
小青竜湯(しょうせいりゅうとう):19
- 麻黄3 芍薬3 細辛3 乾姜3 甘草3 桂皮3 五味子3 半夏6
鼻水が止まらない、鼻づまり、くしゃみ など。
麦門冬湯(ばくもんどうとう):29
- 麦門冬10 半夏5 人参2 甘草2 粳米5 大棗3
咳止め、痰切り薬。
粘っこい痰が絡んで、痰を喉や気道から追い出そうとして咳が出ている感じ。
麻黄湯(まおうとう):27
- 麻黄5 桂皮4 (炙)甘草1.5 杏仁5
汗が出ていない、悪寒・発熱している状態に使う。インフルエンザの治療薬としても使える。
麻黄と桂皮の組み合わせで発汗させる。寒気を体の内側から表面へ追い出して、熱を下げるような風邪薬。
麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう):55
- 麻黄4 杏仁4 甘草2 石膏10
読んで字のごとくで覚えやすい。それぞれの生薬の頭文字が名前になっている方剤。麻黄湯から経皮を抜いて石膏を追加した加減方。
五虎湯(ごことう):95
- 麻黄4 杏仁4 甘草2 石膏10 桑白皮3
麻杏甘石湯の証で更に咳止め効果を強化したような方剤。
麻杏甘石湯に桑白皮を加えた方剤。
甘草湯
- 甘草
咽頭炎や喉頭炎、胃けいれんによる消化管疼痛、尿管結石疼痛 など。
普段は他の生薬との調和を狙って入れることの多い甘草。もともとある抗炎症作用と、単味で量が増えると筋肉を緩める働きを示す。
→こむらがえりによく使われる芍薬甘草湯も芍薬と甘草しか入っていない。
桔梗湯(ききょうとう):138
- 桔梗2 甘草3
のどの痛みと痰切り。
甘草が炎症を抑えるような働きをする。桔梗が作用点を引き上げてくれるため肺や咽頭に効果が集まってくれる。
桔梗石膏(ききょうせっこう)
- 桔梗3 石膏10
これも覚えやすい。名前そのまま。
石膏が清熱的に働いて桔梗がその作用を上へと押し上げることで喉の炎症に使えると。効果的には桔梗湯よりのどの痛み強めの方に?
麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう):127
- 麻黄4 附子3 細辛1
悪寒がして布団に潜り込んでガタガタ震えているような状態に使える。寒気がする。寝させて!!!みたいなイメージ。
これも覚えやすい名前そのまま方剤。使われている薬が全て温~大熱と体を温める様な生薬のみで構成されている。イメージとしては体の表面まとわりついている寒気を吹き飛ばすような感じの方剤。
辛夷清肺湯(しんいせいはいとう):104
- 辛夷2~3 黄芩3 山梔子1.5~3 麦門冬5~6 百合3 石膏5~6 知母3 枇杷葉~2 升麻1~1.5 <(甘草)>
蓄膿症や慢性鼻炎に使われる。某メーカーさんの商品にもありますね。
大青竜湯(だいせいりゅうとう)
- 麻黄 石膏 桂皮 甘草 大棗 杏仁 生姜